【自動計算】必要換気量|人員密度や換気回数を利用した換気量計算

各種の計算方法により必要換気量を求める換気計算ツールです。室の用途や種類によって様々な基準や求め方がありますが、その中で最も大きい値を採用して計画すると良いでしょう。

次のような方におすすめです

  • 必要換気量の求め方や計算式がたくさんありすぎて理解しづらい
  • 建築士や衛生管理者の試験対策として体系的に学びたい
  • アプリ感覚で簡単に換気計算ができないだろうか

すぐに計算ツールを使いたいときは目次の「★必要換気量計算ツール」をクリックしてください。

目次

必要換気量の基準と各種法令

建築基準法における必要換気量

建築基準法 第28条 第2項は、ホルムアルデヒドなどの有害な化学物質の発散に対する衛生上の措置(いわゆるシックハウス対策)として定められました。有効面積が床面積の1/20以上の換気窓を設けることができない場合は、必要換気量を計算して機械換気設備を設けなければなりません。

根拠法文:建築基準法 第28条 第2項、建築基準法 施行令 第20条の2 第2号

特殊建築物の居室に設ける換気設備の技術的基準は、次に掲げるものとする。

ロ 機械換気設備(略)にあつては、第百二十九条の二の五第二項の規定によるほか、次に掲げる構造とすること。

(1) 有効換気量(略)が、次の式によつて計算した必要有効換気量以上であること。

V=20A/N

(この式において、V、A及びNは、それぞれ次の数値を表すものとする。

V 必要有効換気量(単位 一時間につき立方メートル)

 居室の床面積(略)(単位 平方メートル)

N 実況に応じた一人当たりの占有面積(特殊建築物の居室にあつては、三を超えるときはと、その他の居室にあつては、十を超えるときはとする。)(単位 平方メートル))

建築基準法 施行令 第20条の2 第2号

この20(単位:m3/h・人)という数字は、成人男子が静かに座っている場合の二酸化炭素排出量に基づいた必要換気量で、いわば最低基準です。昨今は、新型コロナウイルス感染症対策などで必要換気量30m3/h・人が厚労省より推奨されるなど、実務では30~35m3/h・人で計画する場合が多いです。

用途ごとのN値は様々な提案値が存在しますが、本ツールでは、「空気調和・衛生工学誌,46,12(1972)」の一覧表を抜粋してドロップダウンで選択できるようにしました。

その他、自治体によっては下表(建設省住指発第905号)を求める場合もありますので参考にしてください。

建物用途N:一人当たり占有面積備考
事務所5㎡事務室の床面積
レストラン・喫茶店3㎡営業の用途に供する部分の床面積
ビヤホール・バー2㎡営業の用途に供する部分の床面積
店舗・マーケット3㎡営業の用途に供する部分の床面積
病院・療養所4~5㎡
旅館・ホテル10㎡
簡易宿泊所3㎡
図書館3㎡
公会堂・集会場0.5~1㎡同時に収容しうる人員
劇場・映画館0.5~1㎡同時に収容しうる人員
学校・保育所同時に収容しうる人員
表1:一人当たりの占有面積(N値)<出典:S46.12.4 建設省住指発第905号>

東京都建築安全条例における必要換気量の基準

東京都建築安全条例では、建築物の用途と床面積に応じた必要換気量の基準があります。

建物用途必要換気量条件
屋内駐車場14m3/m2・h駐車面積が500m2以上で窓の大きさが床面積の1/10以内のとき
地下建築物30m3/m2・h
(空気調和設備を使用する場合は、外気量10m3/m2・h)
床面積が1000m2以上の階(第1種)
1000m2以下の階(第1種、第2種のいずれか)
表2:東京都建築安全条例における必要換気量

労働安全衛生規則における気積の基準

労働安全衛生法に基づく規則では、自然換気および機械換気のほか、労働者一人あたりの気積を規定しています。

事業者は、労働者を常時就業させる屋内作業場の気積を、設備の占める容積及び床面から四メートルをこえる高さにある空間を除き、労働者一人について、十立方メートル以上としなければならない。

労働安全衛生規則 第600条

10m3というと、天井高さ2.5mの場合、一人あたり4m2(=2m×2m)のスペースが必要ということになります。

ビル管法(建築物における衛生的環境の確保に関する法律)における数値基準

ビル管法では具体的な換気量の規定はありませんが、綺麗で快適な空気環境を保つために以下の基準を定めています。これを実現するための換気量が30m3/h・人であると空気調和・衛生工学規格[HASS 102 1972]で示されています。

項目空気調和設備の基準専用の機械換気設備の基準
浮遊粉塵の量一酸化炭素の含有量0.15mg/㎥以下
一酸化炭素の含有量100万文の10以下(=10ppm以下)
特例として外気が既に10ppm以上の場合20ppm以下
二酸化炭素の含有量100万分の1000以下(=1000ppm以下)
温度①17℃以上28℃以下
②居室における温度を外気の温度より低くする場合は、その差を著しくしない40%
相対湿度40%以上70%以下
気流0.5m/秒以下
ホルムアルデヒドの量0.1mg/㎥以下(=0.08ppm以下)
表3:ビル管法における空気環境の基準

必要換気量の計算方法

必要換気量の計算や求め方には室の用途や種類によっていくつかの方法があります。確認申請図書の換気計算書は、異なる方法ごとに必要換気量を算出し、その最大値(Qmax)をもとに設計換気量を導いています。

人員数や人員密度から必要換気量を求める方法

対象室が居室(居住、作業、娯楽などの目的のために継続的に使用する室のこと)の場合、実人員数や標準人員密度から下記の計算式を用いて必要換気量を求めることができます。

$$ \begin{eqnarray} Q&=&Q_1・n \\ \\&=&\frac{Q_1・A_f}{N} \end{eqnarray} $$
Q:必要換気量[m3/h]
Q1:一人当たりの必要換気量[m3/h・人]
n:実人員数[人]
Af:床面積[m2]
N:1人あたりの占有面積[m2/人]

換気回数から必要換気量を求める方法

換気回数とは、1時間で何回室の空気が入れ替わるかを表す指標です。建築基準法施行令 第28条の8では、F☆☆☆☆の建築材料の使用を前提に住宅等の居室は0.5回/hその他の居室は0.3回/hと定めています。

$$ \begin{eqnarray} Q&=&Nt・V \\ \\&=&Nt・A_f・h \end{eqnarray} $$
Q:必要換気量[m3/h]
Nt:換気回数[回/h]
V:容積[m3]
Af:床面積[m2]
h:天井高さ[m]

換気回数の目安は、居室だけでなく付室(居室でない付属的な室)についても示されているため、ほとんどの部屋でこの計算方法を採用することができます。

室名換気回数[回/h]
機械室4 ~ 6
変電室8 ~ 15
便所(使用頻度・大)10 ~ 15
湯沸室6 ~ 10
ちゅう房(営業用・大)40 ~ 60
屋内駐車場10 ~
表4:換気回数の目安<出典:空気調和・衛生工学誌,46,12(1972)>

その他の方法

上記のほかに、以下の算出方法もあります。該当する場合は必要換気量計算が必要になります。

  • 二酸化炭素(CO2)などの汚染物質の濃度や発生量から必要換気量を求める方法
  • 火気使用室において燃料消費量や理論排ガス量から必要換気量を求める方法
  • 変圧器やモーターなどの発熱体のある場合、その発熱量から必要換気量を求める方法

★必要換気量計算ツール

ご意見・ご要望等は下記コメント欄↓もしくはお問い合わせフォームより承っております。

必要換気量計算ツールのアイキャッチ

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次