【自動計算】騒音レベル簡易シミュレーター|距離減衰と音の合成の計算式

複数の点音源から発生した音(室外機騒音等)について、距離減衰と合成の計算式によって任意の測定点における騒音(音圧)レベル(dB値)を求める簡易的なシミュレーションができるツールです。建物の形状(反射や回折)を考慮していませんので、この計算結果は参考値としてください。騒音規制法における特定施設の設置届に添付するような詳細なシミュレーションは、防音・遮音製品を扱うメーカー等にご依頼いただくことをお勧めします。

次のような方におすすめです

  • 大型の空調機や排風機を設置したいが近隣への騒音の影響が気になる
  • 詳細なシミュレーションが必要なレベルではないが、一応目安の騒音レベルを把握したい
  • 騒音がうるさいと言われてしまった。機器のカタログ値から測定点における理論値を確認したい

すぐに計算ツールを使いたいときは目次の「★騒音計算ツール」をクリックしてください。

目次

騒音に関する根拠法令

関係法令:騒音規制法 第6条、都民の健康と安全を確保する環境に関する条例(環境確保条例) 第136条

何人も、(略)規制基準(規制基準を定めていないものについては、人の健康又は生活環境に障害を及ぼすおそれのない程度)を超えるばい煙、粉じん、有害ガス、汚水、騒音、振動又は悪臭の発生をさせてはならない。

都民の健康と安全を確保する環境に関する条例 第136条

騒音値シミュレーションモデル

▽こちらが一般的なモデルです。

騒音値シミュレーションモデル(一般)

▽室外機騒音について検討する場合はこちらがイメージしやすいかもしれません。

騒音値シミュレーションモデル(室外機騒音)

距離減衰の計算式 $$L-20log_{10}r$$
L:機器の騒音レベル(カタログ値)[dB]
r:測定点までの距離[m]

合成音の計算式 $$10log_{10}\left(10^{\frac{Lb_1}{10}}+10^{\frac{Lb_2}{10}}…10^{\frac{Lb_n}{10}}\right)$$
Lbn:機器nによる単独の音圧レベル[dB]

★騒音計算ツール

騒音計算の注意点

いくら騒音に気を配っていてもクレームをいただく可能性はゼロではありません。なぜなら騒音値は数値で測ることができますが、不快と感じるかどうかは受け取る人によって全く異なるからです。

騒音規制法では夜間より昼間の方が規制値が高く(緩く)設定されていますが、なかなか寝付けず朝方ようやく寝れたという方や夜勤の方もいらっしゃるかもしれません。客観的な数値も大事ですが、騒音トラブルを回避するためには、騒音被害を訴えている方の話をしっかりと受け止め、真摯に向き合うことが大切です。

以上、最後までお読みいただきありがとうございました。

他にも様々な自動計算ツールを用意していますので、ぜひサイト内を巡ってみてください。

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コメント

コメント一覧 (3件)

  • 質問させてください。
    L:機器の騒音レベル(カタログ値)[dB]
    とありますが、メーカーカタログではエアコンの室外機は音響パワーレベル(dB)と表記されています。

    このため騒音レベルとして値を求めたい場合は、音響パワーレベルを音圧レベルに変換し、音源の周波数からA特性補正値を求め差し引いた値を
    L1:機器①の騒音レベル<dB>に入れる必要があるのでしょうか?

    個人的に勉強し始めたばかりなのですが調べていると
    騒音レベル(A特性レベル)=音圧レベルーA特性補正値
    のようなものが出てきたのですが騒音レベルと音圧レベルは同じものなのでしょうか?

    • >TT様
      コメントありがとうございます。
      わかる範囲で回答させていただきます。
      (有識者の方、補足・訂正ありましたらお願いいたします!)

      まず、ここでいう「L:機器の騒音レベル(カタログ値)」については、カタログの音響パワーレベルと同義とお考えください。
      これは無響音室おける実験値で、暗騒音(周りの雑音)を考慮していない数値です。
      一方で、A特性補正は周波数の違いによって人間の耳で感じられる音の感覚を考慮したものですが、
      室外機等の騒音はいろいろな周波数が組み合わさって(オクターブバンド等といいます)いますので、補正値を求めることが容易ではありません。
      そのため、メーカーの技術資料の中に「騒音分析成績表」とか「運転音特性」といった資料がありますが、
      多くの場合、そこにA特性のdB値が示されているかと思いますので、本ツールではこの数値を入れていただくことを想定しています。
      (一般的には、人がその音を不快に感じるかどうかが重要な指標になるため)
      ですから私は、
      音圧レベル…物理的な数値
      騒音レベル…人の感覚を考慮(A特性補正を)した数値
      と理解しています。

      以上、参考になれば幸いです。

      • 返信遅くなりすいません。

        そういうことなのですね。
        ネットで拾ってきた住宅用の空調のカタログ見て室外機の騒音を調べてみようと思いこちらを使用させてもらいましたが、環境省基準に比べてなんでこんな大きな音になるんだろ?と悩んでいました(音響パワーレベルの数値を見ていた)が納得です。
        調べれば調べるほど、複雑で奥が深い世界でした。

        ありがとうございました。

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