【自動計算】昇降しやすい階段寸法|蹴上・踏面寸法や角度の検討に

品確法に基づいた昇降しやすい階段の寸法を算出できるツールです。微調整を繰り返すことで、限られた空間に無駄なく階段を計画することができます。必要長さや角度も算出可能です。

素材、手すりの有無、踊り場の形状など、階段には考えるべき要素がたくさんあります。単なる移動設備ではなく、建築家・村野藤吾のような芸術性の高い名作階段も数多く存在します。階段の設計を突き詰めるのも面白いかもしれません。

次のような方におすすめです

  • あらかじめ決められたスパンの中に階段を納めたいが、上りやすさが損なわれないか心配
  • あと少し勾配が緩くなれば住宅性能評価の等級を上げられるかも
  • うちの階段は法基準と比べるとどうなんだろう

すぐに計算ツールを使いたいときは目次の「★階段寸法計算ツール」をクリックしてください。

目次

階段に関する根拠条文

関係法令:住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)

9-1 高齢者等配慮対策等級(専用部分)
イ 等級5

③ 階段
次に掲げる基準に適合していること。(略)
a 勾配が6/7以下であり、かつ、けあげの寸法の2倍と踏面の寸法の和が 550mm 以上 650mm 以下であること。

日本住宅性能表示基準(平成 13 年国土交通省告示第 1346 号)

足の長さや運動機能によって階段の最適寸法は異なります。小さい子どもやお年寄りがいる場合はT+2Rの値を若干小さめに設定するなど、家族構成やスペース効率を考慮して設計するのが望ましいと思います。

階段の各部寸法

下図の通り、階段一段分の高さを「蹴上(けあげ)」、階段一段分の踏み幅を「踏面(ふみづら)」と言います。

階段の各部寸法

★階段寸法計算ツール

直階段に対応したツールです。折り返し階段の場合は、踊り場ごとに分けて算定してください。

階段寸法の基準

階段の種別(mm)蹴上(mm)踏面(mm)
1小学校の児童用1400以上180以下260以上
2中学校、高等学校等の生徒用1400以上180以下260以上
劇場、映画館、演芸場、観覧場等の客用
物販店舗で床面積1500㎡を超える客用
3直上階の居室の床面積の合計が200㎡を超える地上階用のもの1200以上200以下240以上
居室の床面積の合計が100㎡を超える地階、地下工作物内のもの
41~3以外および住宅以外の階段750以上220以下210以上
5住宅(共同住宅の共用階段を除く)750以上230以下150以上
表1:建築基準法施行令第23条第1項
階段の種別(mm)蹴上(mm)踏面(mm)
建築物移動等円滑化誘導基準(バリアフリー階段)1400以上160以下300以上
表2:高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(バリアフリー法)誘導基準省令

名作住宅の階段寸法

著名な住宅作品の階段寸法を一覧にしてみましたので参考にしてください。

No作品名設計蹴上(mm)踏面(mm)T+2R(mm)
1住吉の長屋安藤忠雄206.7230.0643.4
2サヴォア邸ル・コルビュジェ179.3304.8663.4
3マイレア邸アルヴァ・アアルト160.0290.0610.0
4軽井沢の山荘吉村順三210.0210.0630.0
表3:名作住宅の階段寸法

以上、最後までお読みいただきありがとうございました。

他にも様々な自動計算ツールを用意していますので、ぜひサイト内を巡ってみてください。

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