【自動計算】スロープ勾配・必要長さ|バリアフリー基準や傾斜の目安も紹介

スロープ勾配の単位変換(○分の1、パーセント[%]、度[°])、踊場の必要箇所数、必要長さ(距離)を簡単に算出できる計算ツールです。傾斜路の勾配に関する基準は下記表1にまとめました。計画に応じた適切な勾配を選択してください。

次のような方におすすめです

  • スロープ勾配の単位がよくわからなくなった
  • この段差にスロープを設置するにはどれくらいの距離が必要なんだろう
  • 勾配を変えたら必要長さがどう変化するのだろう

すぐに計算ツールを使いたいときは目次の「★スロープ勾配計算ツール」をクリックしてください。

目次

スロープ勾配の根拠法令

関係法令:高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(バリアフリー法)、建築基準法施行令第26条

四 当該移動等円滑化経路を構成する傾斜路(階段に代わり、又はこれに併設するものに限る。)は、第十三条の規定によるほか、次に掲げるものであること。

イ 幅は、階段に代わるものにあっては百二十センチメートル以上、階段に併設するものにあっては九十センチメートル以上とすること。

ロ 勾配は、十二分の一を超えないこと。ただし、高さが十六センチメートル以下のものにあっては、八分の一を超えないこと。

ハ 高さが七十五センチメートルを超えるものにあっては、高さ七十五センチメートル以内ごとに踏幅が百五十センチメートル以上の踊場を設けること。

高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律施行令 第18条

建築物におけるバリアフリーについて|国土交通省(外部サイト)

(階段に代わる傾斜路)

第二十六条 階段に代わる傾斜路は、次の各号に定めるところによらなければならない。

一 勾配は、八分の一をこえないこと。

二 表面は、粗面とし、又はすべりにくい材料で仕上げること。

2 前三条の規定(けあげ及び踏面に関する部分を除く。)は、前項の傾斜路に準用する。

建築基準法施行令第26条

建築基準法では最低基準を定めているにすぎず、介助者なしの場合、実際に8分の1勾配のスロープを車いすで昇り降りするのは困難です。基準を満足していれば良いと考えるのではなく、利用実態や他経路の有無などによって適切に勾配を決定してください。

★スロープ勾配計算ツール

スロープ勾配等の国内基準

基準勾配角度[°]幅[mm]手すり
東京都福祉のまちづくり条例 望ましい基準15分の13.811500両側
バリアフリー法誘導基準(屋外)15分の11500両側
バリアフリー法誘導基準(屋内)12分の14.761500両側
東京都バリアフリー条例(屋内部分)12分の11400片側
バリアフリー法一般基準12分の11200片側
(階段に併設するもの)900
建築基準法(階段に代わる傾斜路)8分の17.13片側
駐車場設計・施工指針(車路)望ましい基準12%6.84
駐車場設計・施工指針(車路)やむを得ない場合17%9.65
表1:傾斜路に関する国内基準

スロープ勾配の目安

快適なスロープ勾配は、障害の程度や筋力によっても個人差が顕著ですが、様々な文献やサイトを見比べると概ね下表のような目安になります。不特定多数の利用者が想定される場合は、より緩やかなスロープを設計すると良いでしょう。

勾配車いす松葉杖
1/202.86°5.00%楽に自走可能勾配が気にならない
1/153.81°6.67%
1/124.76°8.33%自走可能楽に歩ける
1/105.71°10.00%高齢者等、非力な介助者でも安心杖のつき方を調整しながら歩ける
1/87.13°12.50%小刻みに歩行する必要がある
1/69.46°16.67%健常者の方が介助
表2:スロープ勾配の目安

以上、最後までお読みいただきありがとうございました。

他にも様々な自動計算ツールを用意していますので、ぜひサイト内を巡ってみてください。

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